オゾンは、電気の力を加えることによって簡単に作り出すことができます。
オゾンの化学式は、「O3(オースリー)」です。
酸素原子である「O」が3つ集まったもの。それがオゾン。つまり「O3」となります。
ただし、通常、この酸素原子「O」は単体で存在しません。
2つのOがくっついた状態「O2(オーツー)」の状態で安定して存在します。
このO2に電気の力を加えると、酸素原子Oは、いったんバラバラになったあと、今度は3つのOでチームを形成し、オゾンとなります。(上図①〜④参照)
しかし、にわかチームの3つのOは、すぐに仲間割れを起こし、「O」と「O2」に分かれてしまいます。(物質の不安定性)
このときの「O」が、悪臭の原因菌へ一直線。
映画のワンシーンよろしく見事に相打ちとなり、敵(悪臭の原因菌)とともに消滅するのです。(上図⑤⑥)
そして残ったのは2つのO、つまり「酸素(O2)」だけとなり、人やペットにとって完全無害化するのでした。
これがオゾンの消臭・除菌の仕組みのすべてです。
何故、消臭・除菌作業にオゾンが選ばれているのか?
オゾンの消臭・除菌の仕組みはご理解いただけたと思いますが、まだ疑問が残る方もいると思います。
他にも消臭・除菌効果が高いものはたくさんあるはずなのに、何故、消臭・除菌作業にオゾンが選ばれているのか? と。
たしかに。
アルコールや次亜塩素酸など、消臭・除菌効果が高いものはたくさんある中で、何故オゾンが選ばれているのでしょう。
いくつか理由はありますが、もっとも重要なポイントとして「オゾンの安全性」があげられます。
オゾンは、菌やウイルスをやっつけた(分解除菌)後は、酸素に戻って完全無害化します。残留性はありません。消臭・除菌作業を行ううえで、こんなに便利なものはありません。
加えて、原料は酸素のため、どこでどれだけ使用しても、タダです。
そして何より、消臭・除菌効果がきわめて高いことがあげられます。
実は、オゾンはあのフッ素に次いで除菌効果が高いことで知られています。
つまり、消臭・除菌作業にオゾンが選ばれているのは、「安全」「低コスト」「効果が高い」という理由からなのです。